2012年6月14日木曜日

その1 「恐れ」 ヨシュア1章

今回から新しいシリーズを始めたいと思います。タイトルは「人生の危機への対処」。参考にしていると書があります。ボブ・ラッセル著「12の危機からあなたを守る聖書のメッセージ」(いのちのことば社)。私たちの人生にはほんとに色々なことが起こります。良い意味でも、悪い意味でも、どんな映画より、皆さんの人生の方がドラマチックで、思いがけないことに満ちています。私たちは、その都度、信仰者として、祈り、叫び求めて、主から解決を得て行くのですが、もっと大切なことは、普段から心の備えをしていくことではないでしょうか?今は当てはまらなくても、いざという時のために、一緒に学んでおきましょう。最初のテーマは「恐れ」です。

あなたはどんな時に「恐れ」を感じますか?人それぞれ、恐れを感じるツボは違っています。代表的なものを4つ上げましょう。①「○○恐怖症」ある特定の事柄に強い拒否反応を示すこと。過去のトラウマか、未知の領域に対する不安か、高所恐怖症とか、恐水症とかがある。また何にでも不安を感じることを不安神経症ともいう。②「コントロールを失うことへの恐れ」完ぺき主義者と呼ばれる人々に多いタイプ。何でも自分の枠(わく)に収め、自分が決めようとし、コントロール(支配)していなければ気が済まない。人間関係や仕事においても、人が自分の予想や計画と違うことを決めたりやったりすると、パニックになり怒り出す。反対に自分が主導権を握れないことには無関心で、むしろ避けたがる。このような人が親になると、子どもの成長や主体性を認められない。③「自分の本性を知られる恐れ」読んで字のごとく、本当の私を知ったら、みんな私のことを嫌いになるに決まっている、という恐れ。クリスチャンになる前の自分を知られることを恐れることもある。④「人を失望させることへの恐れ」例えば、本当は離れなければいけないのに、相手をがっかりさせたくなくて、いつまでもその関係に耐え続けてしまう。相手は、その罪悪感を利用して、あなたをコントロールすることもできる。どうでしょうか?何か当てはまりますか?まずは自分が「恐れてしまうツボ」を知り、認めましょう。それが解決の第一歩です。

ヨシュアもきっと、色々な「恐れ」を感じていたことでしょう?まずヨシュアは、偉大な指導者モーセの後継者でした。モーセは紅海を真っ二つに分け、反抗する民を何度も鎮め、40年にわたって民を導いた偉大な指導者でした。かたやヨシュアには、そのような経験も実績もありませんでした。目の前に広がるのは約束の地カナン。しかも、そこには難攻不落(なんこうふらく)のエリコの町があり。戦いに長けた民が住んでいるのです。「民はついてきてくれるだろうか」「民と主の期待に応えることができるだろうか」きっと色々心配し、プレッシャーを感じていたことでしょう。そんなヨシュアに主は命じられました。「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない。あなたの神、主が、あなたの行く所どこにでも、あなたとともにあるからである(9)」。また民もこういうのです。「私たちは、モーセに聞き従ったように、あなたに聞き従います。…ただ強く、雄々しくあってください(17,18)」。きっとヨシュアは嬉しかったでしょうね。何よりも彼にとって「わたしがあなたとともにいる」との約束は心強かったことでしょう。 

「恐れ」そのものがいけないのではありません。恐れや不安を感じるから、人は物事に備えることができますし、神に祈ることもできるのです。しかし、その不安をどこに持って行ったらよいのか分からず、重圧に押しつぶされそうになる時、その「恐れ」が破壊的な力を持ち始めるのです。ボブ・ラッセルは言います「神はあなたが恐れることを良しとしておられます。神がともにいてくださるということに信頼し、より頼むようになるためです。勇気とは恐れがないことではありません。恐れがあるにもかかわらず、行動を起こすということです。…自分の力ではなく、神の約束を信じて下さい。神の助けによって恐れを克服してください。(愛と慰めに満ちた)みことばを心に蓄えて下さい。強く、雄々しくあれ、主なる神はあなたとともにおられます(p30)」。 

恐れないあなたになるのではなく、恐れに打ち勝つあなたになってください!そのために必要なのは、御言葉をいつも口ずさみ、心に蓄えること。でもこれだけを強調すると「きょう御言葉を読んでいない…」と反対に不安になってしまうことも。だから一番大切なのは、「どんな時にも」「私たちのことを全部知ったうえで」それでも共にいてくださる主に信頼することなのです。


恐れるな。わたしはあなたとともにいる。
たじろぐな。わたしがあなたの神だから。
わたしはあなたを強め、あなたを助け、
わたしの義の右の手で、あなたを守る。
イザヤ41章10節




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